出来損ない卒業生の恩返し?―伝わるメディカルのお仕事報告(5)
時々、同じような悪夢を見ます。大学の成績が悪すぎて卒業できないという。試験を前に何も覚えていないことに愕然とし、もはやどうにもならない……絶望。朝起きて、もう学生ではない自分に気付き「ギリギリ卒業できて良かったな」と安堵するのでした。夢に見るほどしっかりとダメ学生だった自覚はあるが故に、何となく母校に申し訳なさを感じて生きてきました。
しかし、卒業後20年弱を経て、何とか母校に恩返しできるチャンスを得ました。医療従事者向けサイトのm3.comで「山陰地方の記事が足りない」という話を聞きつけ、ここぞとばかりに母校の取材をさせていただけました。その記事が掲載されたのでご紹介します。
鳥取大学医学部地域医療学講座
鳥取大学医学部地域医療学講座の谷口晋一教授へのインタビュー記事。私が卒業してから10年弱経ってから設立された比較的新しい講座です。
※この記事は講座HPでも紹介されています(m3.com会員でない方はこちらでご覧いただけます)。
2010年頃には全国的に地域医療を支援する目的で、自治体の寄附講座が増加しました。その流れで鳥取大学にも設置されたようですが、その中身や力を入れている点は各都道府県(大学)によって異なっており、詳しく話を聞いてみると楽しいものです。
ちなみに、お隣の島根大学地域医療支援学講座にも取材しており、近日中に公開される見込みです。山陰両県で医学生への地域医療教育に対するアプローチが異なっていました。興味がある方はぜひご覧いただければ幸いです。
とっとり方式認知症予防プログラム
こちらは、鳥取県と日本財団がタイアップして構築した認知症予防プログラムについて、鳥取県の担当者と鳥取大学医学部保健学科生体制御学講座教授で日本認知症予防学会の理事長である浦上克哉先生にインタビューしてまとめたものです。
浦上先生とは2019年の日本認知症学会のディベートセッション取材でつながり、その記事のやり取りの中で、どうも私の在学中に先生の講義を聞いていたのではないかという話になりました……そう、でしたかね。うん。たぶん出席していたのではないでしょうか。。(←ダメ学生)
m3.comの取材ということで、改めまして1コマ分のお時間で取材(補講?)をいただきました。それをまとめた記事が下記です。
- 鳥取県の認知症対策、市町村で温度差(vol.1)
- 琴浦町の取り組みを基盤に県全体の認知症予防プログラムを作成(vol.2)
- オール鳥取で「とっとり方式認知症予防プログラム」を開発。いざ実証実験へ(vol.3)
- 認知症は予防が大事!「とっとり方式」は全国、そして世界へ(vol.4)
内容も興味深いものでしたし、母校の記事ということもあってゾーンに入り、約15000字の原稿を1日で一気に書き上げました。認知症に関わっている方にはぜひ一読していただきたいです。しかもこちらは、m3.com記事に留まらず、他の媒体にも展開していく可能性があります。決まりましたら改めて報告いたします。