日本医学ジャーナリスト協会に入会しました
このたび「日本医学ジャーナリスト協会」の正会員となりました!この会は「日本における医学・医療の横のつながりを大切にしながら情報を交換し、医療に関する報道の質を向上させる」ことを目的としています。入会には会員の推薦が必要なのですが、とあるきっかけで知り合った協会理事からご推薦をいただき、めでたく当会の一員となることができました。
職能団体に入ることの意義は?
ライターは、 特別な資格は必要なく、誰でも名乗れる職業です。もちろん医療ライターも例外ではありません。商売として文章を書く気があって、健康や医療に興味がある人がこれを掲げることに何の問題も生じません。このように資格の裏付けがない状態でフリーライターとして独立して一人で仕事をするというのは、何だか心もとない感じがするんですね。会社に所属していたときには全く感じなかったんですが。
つまり、この不安というのは、所属欲求から来るものですよね。自分のやっていることがどれほどのことなのか、いいのか悪いのか、価値があるのかないのか……似ている境遇の人を姿見・鏡として判断基準をこしらえたい(そして安心したい)。資格を拠りどころとすることができない職業であることも、この気持ちを増幅させる一因かもしれません。
では、どこに所属すればいいのか。医療とライティングに関する団体としては以前から「日本メディカルライター協会」のことは知っていましたが、これはかなり専門的なテクニカルライティングを対象としています。もちろん「日本医学ジャーナリスト協会」の存在も知っていましたが、少し躊躇していました。
だって「医学ジャーナリスト」って響き、かなり強めですよね。ジャーナリスト。ググると「社会の諸問題の真相を探って、調査報道をするのが仕事」だって。筆で社会の闇に切り込むカッコイイ職業。もし「あなたはこれまでそんな仕事をしてきましたか?」と問われたら、無言で下を向いてしまう圧迫感があります。文章を書くのは得意だし、それで生活が成り立っているのだから、胸を張ってライターとは名乗れる。でも「私は医療ジャーナリストです」とためらいなく答えるには、何かがだいぶ足りていない。
そう、私は医学ジャーナリストに憧れているのかもしれません。だから、理事の方に推薦をいただいたときはとても嬉しかった。他の役員の方々にも快く受け入れてもらえたことも本当に有難かったです。これからのお付き合いで、足りていない「何か」を見つけていきたい。医学ジャーナリストとしての仕事が来るのを待つのではなくて、今の仕事の中からジャーナリズムの欠片を見出し、それを育てていく、そんな感じがいいのかもしれません。
先立ってその道筋を通ってこられた方々と、時々お会いすることができる。それだけで何かが励起される気がするのです。「日本医学ジャーナリスト協会」の入会で、新たな可能性に至る切符を手にしたような気分です。さて、この道はどこに続いているのかな?